風疹とは
風疹は風疹ウイルスによって起こる急性の発疹性感染症です。飛沫感染で人から人にうつり、強い感染力を有しています。症状は脳炎や血小板減少性紫斑病を合併するなどにより重篤になる場合もありますが、症状を起こさないこともあります。
風疹が問題視されるのは、妊娠初期に感染した場合、胎児が感染して難聴・白内障・先天性心疾患などを起こす先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれてくる可能性があるからです。近年、全国的に風疹の流行が継続し、先天性風疹症候群の赤ちゃんの報告が増えています。風疹予防には予防接種が効果的ですから、妊娠の予定があるか妊娠を希望している女性、その家族は予防接種を受けておくと安心です。ただし、妊娠している場合には、風疹の予防接種を受けることはできません。
なお、渋谷区では「風疹抗体検査」及び風疹抗体価が低い方への「麻しん・風しん予防接種」の費用全額助成を実施しています。
20~40代の男性は注意
昭和54年4月1日以前に生まれた男性は1回もワクチン接種を受ける機会がなかったため風疹になりやすいのですが、症状が現れないと罹患したことに気付かず、無意識に感染を広げてしまうことがあります。また、幼少期に1回しかワクチン接種を受けていないと免疫が強化されずに歳月とともに免疫が弱まって罹患しやすくなります。
昭和37年度から平成元年度に生まれた女性、昭和54年度から平成元年度に生まれた男性は風疹ワクチン接種を受けているケースでも1回しか受けていません。そのため、未接種、あるいは1回の接種しか受けていない20~40代の男性が風疹に罹患するケースが多くなっています。パートナーをはじめ、身近な妊婦さんにうつしてしまうことがないよう、抗体検査を受けて抗体価が低い場合には男性にもワクチン接種を受けるようおすすめしています。
風疹抗体検査
当院にて風疹の抗体検査が可能です。将来、赤ちゃんを希望する方やそのパートナ―・同居のご家族の方は、自身の風疹抗体の保有状況を確認することをおすすめいたします。
検査対象
任意で検査をお受けになる場合は、どなたでも検査可能です。
渋谷区での費用全額助成を受けられるのは、検査日現在19歳以上で渋谷区に住民登録があり、下記の条件に当てはまる方です。
- 妊娠を予定または妊娠を希望している女性
- 妊娠を予定または妊娠を希望している女性の同居者
- 妊婦の同居者
※ただし、次のいずれかに該当する方は対象外となります。
- 過去に風しん抗体検査を受けたことがある人
- 明らかに2回以上の風疹の予防接種歴がある人
- 検査で確定診断を受けた風疹の既往歴がある人
検査費用
5,000円(税別)
※渋谷区の費用全額助成を受けられる方は無料です。
検査時の持ち物
渋谷区での費用全額助成を受ける方は以下が必要です。
- 現住所・年齢の確認ができる、運転免許証・健康保険証など
風疹予防接種
予防接種は予約制ですので、必ずお電話でご予約ください。
※予約なしでご来院頂いた場合にはワクチン不足等で接種できない場合がございますので、ご注意ください。
接種対象
任意で予防接種をお受けになる場合は、どなたでも接種可能です。
渋谷区の「麻しん・風しん予防接種」費用の全額助成を受けられるのは、検査日現在、19歳以上の渋谷区に住民登録がある方で、検査の結果、風疹抗体価がHI法で16倍以下またはEIA-IgG価8.0未満と低く、下記の条件に当てはまる方です。
- 妊娠を予定または妊娠を希望している女性
- 妊娠を予定または妊娠を希望している女性の同居者
- 妊婦の同居者
※ただし、次のいずれかに該当する方は対象外となります。
- 明らかに2回以上の風疹の予防接種歴がある人
- 検査で確定診断を受けた風疹の既往歴がある人
接種費用
風しん単独ワクチン:8,000円(税別)
MR(麻しん・風しん)混合ワクチン:13,000円(税別)
※渋谷区の「麻しん・風しん予防接種」費用の全額助成を受けられる場合、費用が全額無料となります。
MR(麻しん・風しん)混合ワクチンまたは風しん単独ワクチン、いずれかを1回の接種となります。
接種時の持ち物
渋谷区での費用全額助成を受ける方は以下が必要です。
- 現住所・年齢の確認ができる、運転免許証・健康保険証など
- 風疹抗体価が確認できるもの
- 渋谷区の「風しん抗体検査事業」で検査を受けた場合には、「予防接種案内書」